*peridot
「うえきの法則」全般(アニメ版/漫画版)の感想ブログ。
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最終話「空白の才の法則」
2006年03月27日 (月) 19:52 | 編集
 「うえきの法則」。

 一年前の今頃、アニメ新番組をチェックしていて目にしたタイトル。
 ご多分にもれず「……植木屋を目指す話?」と思ったのも、すでに懐かしい。

 提供画面の最後、植木のあの笑顔で「みんなと会えてよかった」ってやってくれたのは、まあベタベタですが、嬉しいやね。泣けるやね。

 再会の才があるから。

 会えて良かったし、またいつか再会できる。未来でも過去でも。

 根性と顰蹙で(残業キャンセルどころか一時間早退←社会人としてやっちゃいけませんよこんなこと)、リアルタイム視聴をゲットした本日。どうせなら、と素早い感想アップを試みているわけですが。
 なんだか、あまり冷静に感想を書けないというか、いつもの通りにテンプレにはまった感想を書く気になれないので、総括含めてつらつらと書き綴ってみます。

 原作未読の方には、オープニングが変更された時、初っ端で原作既読者がどれだけぶっ倒れたか、ようやっと理解していただけたのではないかと思います。
 最初の植木と森のアップ、あの表情だけで、どのシーンなのかはっきりと分かってしまう。

 うーん。
 本当に、冷静に書けない。

 一年間、本当に楽しませてもらいました。アニメから入った原作にどっぷり漬かり、サンデーの購読まで始めて、プラスの休載に泣き、アニメの出来映えに一喜一憂し。

 最終回は、田頭しのぶさんが絵コンテ+作画監督。思い入れてくれているんだなあと思えるのが、本当に嬉しく。
 原作に寄り添った絵になっているのも、嬉しかった。「うえきの法則」全話通して、初めて、「総作画監督:堀越久美子」の名前が無かった今回。
 ……そういえば、唯一第49話で「作画監督・総作画監督」の両方を背負っていた堀越久美子さんでしたが。そう考えると、49話にも、スタッフの思い入れが多く詰め込まれていたのかもしれません。森あいの落下→植木の受け止めシーンは神懸っていましたから。

 ただ、アニメのみ視聴していた人には、ちょっと優しくない作画傾向だったでしょうか? 唐突に絵柄が変化しすぎ、というか。
 それはそれで、安定しないけれどハッさせられる表情を見せる、という原作の味わいを、はからずも出していたのかも。

 愛されるべき作品。
 叩かれることも多いけれど、それがむしろ敲き台になった、というのはファンの欲目ではありますが。

 一年間、本当にありがとう。
 会えてよかった。

 ……おさまりの悪いままに、とりあえずいったん書きやめます。
 しばらくは淋しさを引きずりながら。

【スタッフ】
脚本:川瀬敏文
絵コンテ:田頭しのぶ
演出:高山功
作画監督:田頭しのぶ

【ゲストキャラ】
李崩:子安武人
バロウ:河原木志穂
キルノートン:千葉進歩
マリリン:雪野五月
天界獣:とろ美
教師:三浦崇史
女生徒:早坂愛

【原作コミックス該当箇所】
第153話 最終決戦(16巻)
最 終 話 空白の才(16巻)
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第50話「植木VSアノンの法則」
2006年03月20日 (月) 23:59 | 編集
 更新は当日か一週間先か。それがデフォになってしまった今日この頃で申し訳ありませんです。
 感想を書けるのも、あと二回。そう思うと、逆に書くのが淋しいというか、辛いというか……くうう。
 現実的なことを言うと、残業に加えて土曜出勤で、時間が取れなかったというのが大きいですが。
 最終回、リアルタイムで観るのはほぼ絶望的……か、悲しい。

 ええと、先週に比べて実はテンションが落ち着いてしまった今回でした。
 なぜだろう? なぜかしら?
 大ネタである植木の「魔王」、及びロベルト吐き出し、を、原作既読であるがために予め知っていたからでしょうか。
 ちなみに、今回、原作を読んでいない方の感想を読むのはとても楽しかったです(笑)。

 あと、アバンがまた長かったってのもある、か。
 ほんとアバンが長いとがっくり来るもので。まあ最終決戦前なので、総括と各キャラクターの配置を明らかにするという役割もあるかもですが。
 全体にテンポもまったりした感じだったしなあ。

 個人的に、最終回の一話前には、超絶アクション回を持ってきて欲しいと思っているので、そういう意味でもちょっと残念だったり。
 絵は綺麗だったけれど、動きは演出やエフェクトでだいぶフォローされていたなあ……と。
 ああでもキャラクターの表情はとても丁寧に描かれていて良かったです。ことにラスト近く、コバセン魔王がアノンを掠めたあたりからの、アノン、植木、森あいの表情はどれもぐっと来るものでした。
 ……なお、森あいの切ない系ちょうかわいい表情は、ほとんど原作準拠だったりします。

◇Aパート
 アノンと植木の制空もといセイクーによる対峙から。というかセイクーの発音は「セイ↑クー↓」だと思っていたので「制空」な発音にちょっとびっくり。でも考えてみれば、元ネタというか意味はそこから取って来ているんだろうし、納得です。

 李崩直伝、天界力のコントロールで機先を制する植木。後半で、森・佐野・鈴子と並べて名前が出てくるあたりも含め、李崩のちょっとしたフォローになっていて、少しばかりしみじみと。良かったね、李崩。
 で、地上に取り残された森あい嬢は、解説&ツッコミ役。
 天界力のコントロールについて補足すると、一種の神器のみに集中することによって、李崩との修行の時のように暴走せずに済んでいる、とのことなのでした。

 ロベルトの「理想的な神器」に敗北した過去がある、というのは何というか燃え要素として良いなーと。植木がレベル2になったことに意味を持たせてもいる。
 で、植木のレベル2に対して、アノンは能力を介さない神器を出していますが――ここ、原作では「神器の維持を理想化」した、となっていました。
 なぜに改変する必要があったのか、私の足りない頭ではよく分からなかったのですが、察するに植木のレベル2とロベルトのレベル2、原作通りにぶつけたら、文字通り矛と盾のような矛盾が生じるからでしょうか?
 しかし、それを言うなら、本来、神器は能力を介さないと出せないはずであって……あ、神様の神器を使っていると解釈すればいいのかな?
 うーんうーん。難しい。

 テストは終わり、とうそぶいて、十ツ星神器・魔王を顕現させるアノン。
 このアノンの魔王ですが、もうちょっと圧倒的なものとしての描写が欲しかった気がします。
 今回一番の不満。
 スピードもゆっくりだし、地上破壊しまくりながら地平線までぶっとんで行ったって程度なら、以前に出たグラノのロボと変わり無さそうに見えるような(笑)。
 うーんうーん。ちょっとかなり残念。

 ところでアノンの魔王が羊の姿(悪夢を呼びそうなものですが)をしているのは、アノンの想いが「夢」に賭けるものだから、なのでしょうね。このひっかけ具合が絶妙で、ぐぐっと来るものがあります。
 そして、さらに嬉しいのは、ロベルトがアノンに敵わなかった理由が明白に、しかも納得の行く形で説明されていること。
 憎む心を無くしたから、弱くなった。
 それを馬鹿にするアノンに、怒る植木ってのは、実力・キャラクターとしての重み両方において、ロベルトの株を相対的に上げつつ、アノンの憎憎しさを上げ、さらには燃えへと繋がる。

 私としては、この作品の終盤が素晴らしいと思えるのは、派手な要素(今回の植木の魔王とか、才の伏線とか)だけでなく、こういった小さな技が発揮されているから、だったりします。
 アニメでは完全にスルーされましたが、バロウの神器が青空の色をしていたこととか。
 枝葉に見えて、ちゃんと意味がある。意味を持たせている。

 が、そんなシリアスな盛り上がりの後、突き落とすかのように登場する植木の魔王=コバセン。
 ちゃんとあたりめ+ビールも完全装備! 強烈すぎです。
 久々に聴く森功至さんのとぼけオヤジ声と、だらーりとしたBGMもツボにはまり、ボケた会話を真面目に交わす植木がまたいい味で、たいへん美味しいシーンでございました魔王出現。
 しかし、ただギャグなだけじゃなく、ちゃんと物語当初からのテーマも含んでいるあたりが最高です。

◇Bパート
 の、前に、アイキャッチにとうとうヒデヨシ登場。ああ良かったね良かったねえ本当に(さめざめ)。
 というわけで、Bパートはヒデヨシとバロウのご対面から。

 意外な組み合わせ、というか共通項は「精神的ヘタレ」だったり? しかしバロウの葛藤を吐露させるには、ヒデヨシというキャラクターはなかなかに良い受け皿だったのではないかと思います。
 でもって、原作では実はこの会話、かなり後のほうで回想として描かれているものなので、来週の展開にも影響を及ぼすのだろうなあと。
 脚本が、今週と来週は、二週続けてシリーズ構成の川瀬敏文氏の手によるものらしいので、二週分まとめて整合性を取っていると想われます。楽しみ&再構成に期待です。最終回の尺にゆとりを持たせるという意味でも期待が出来ますし。

 ここでの気に入りはタクシー代わりなバロウと、「細かいことは気にしない」という台詞。さりげないけれど、いい味出してると思います。

 舞台は再び植木V.S.アノンへ。
 魔王は使い手の想いに応じて強くなる、というのは、わかりやすくまた有りがちではありますが、植木というキャラクターの、ことに前半に比重の置かれていた「正義」に変わる終盤のテーマを、決戦に際してはっきりと声高く打ち出すにも(そして前述の通り、ロベルトやアノンというキャラクターのスタンスをはっきりさせるにも)とても効果的だったかと。
 かつ、ことここに至って、守るべきもの=ヒロイン属性大幅アップな森あいの描写法もまたナイス。それでも、植木のほうは佐野、鈴子、李崩とひとからげで思いにのせるあたり、徹頭徹尾色気のない作品ではありますがっ。

 植木の想いが強まっての「魔王」は、アノンの「魔王」を粉微塵に打ち砕き。
(ここももうちょっと迫力&テンポが欲しかったところですが……まあしょうがない……というか愚痴多くてすみません)

 畏怖を感じたアノンによるロベルトの解放。
 ――いただきまーすする時もグロかったですが、吐き出す時は当社比二割増くらいにグロいですな……。

 クローズアップされるのは、物語当初から引っ張ってきた「才」の法則。
 残り18回のチャンス。

 あ、スルーされがちですが「才」がこのバトルの大原則で、アノンには変更できなかった、というところもなかなかに泣かせどころだと思います。神様の思い入れが垣間見えるというか。

 ロベルトを降ろして森あいに託し、最終決戦へと望む植木。
 ……最後に見せた笑顔がすごく良い表情で、何というか、泣けます。ただ笑顔じゃなく、その前の表情からの切り替わり、その後の表情を見せないこと、いずれにも。

 来週はいよいよ最終回。
 ここのところ、さんざん淋しいだの何だの言って来ましたが、いつもと変わらないテンションのあいちんの予告、そして最後の植木の台詞を聞いて、いくぶん気持ちが落ち着きました。
 ただ静かに、待つのみです。

【スタッフ】
脚本:川瀬敏文
絵コンテ:松本佳久
演出:わたなべひろし
総作画監督:堀越久美子
作画監督:原田隆文

【ゲストキャラ】
バロウ:河原木志穂

【原作コミックス該当箇所】
第151話 植木vsアノン!!(16巻)
第152話 "強さ"の象徴(16巻)
第153話 最終決戦(16巻)←冒頭部分まで
第49話「十ツ星の法則」
2006年03月13日 (月) 23:59 | 編集
 テンション上がりまくり、文字通りのファイナル・バトル、いよいよ佳境、最大の見せ場に突入。

 オープニングでも気になるシーンの筆頭であった、森あい落下&植木到着シーンで、夜明けを背景に、期待に背かず「No Regret」のイントロが流れて来た時には、燃え燃えしつつも同時に思わずじんわりと。
 ああ、ここまで来た。
 そしてこの場面を大事に丁寧に作り上げてくれた。アニメスタッフさんに感謝。

 やっぱり、アバンが短ければ短いほど、本編の出来が良い説は確かだった……。
 作画についても、いつもの「綺麗な作画」が復活していて、アクションもそれなりに動いてくれて、満足ですハイ。というか総作画監督の堀越久美子さんが、今回の作画監督兼任になっていたってのが。ありがとうありがとう。
 あと二話、どうか最後まできっちりと走り抜けてくれますように。

 原作二話=アニメ一話が固まっている現状、尺的にどうしても微妙に足りなくなります。
 先週は李崩の戦闘シーンがそれを補っていたのですが、今週は、キルノートンの描写にかなりオリジナル要素が付け足されていました。
 原作を先に知っている者としては、すれすれのラインを走りながらも、うまく付け足してあったなあと。
 詳しくは後述。

 あとは佐野のマグネティック(以下略)と、バン&ディエゴスターの合体技、に、微妙にスポットが当ててあったような(笑)。っていうかきっちり出してしまうのか!? と、既読者としてはドキドキしてしまいましたよ。はい、これ、原作でも、前回の感想で書いたあおりかはたまた単なるはったりか、技の中身は明らかにはされなかった、いわくつきの代物ですから。
 ……そして悲しみのキルノートン先生……。

 ところで、何度か書いていることですが、ポニーキャニオンのレンタル版「うえき」DVDのCMが気に入りです。初代の方がより気に入っていましたが。いずれにせよ、ちゃんと「うえき」のことを分かっている、好きでいてくれる人が作ったもののような気がする。

 関連商品のCMもいろいろありましたが、個人的にはポニーキャニオンのレンタルDVDの初代CM(テロップとBGMの使い方が熱い)、カードバトルのCM(実写版「ゴミを木に変える能力」と森功至さんのナレーションが渋かった)、あとは能登麻美子さんの破壊力が抜群だったキャラソン第二弾のCM(「えいべっくす、もーど」にはファンでなくても撃沈)。
 次点でGBA版ゲームのCM(テンポのいい神器畳みかけの出だしが楽しい)が好きでした。
 関連商品のCMも、キャラソンアルバムで打ち止めでしょうか。
 ……淋しい。

◇Aパート
 夜の森を走る森あい嬢から、スタート。
 走りながら植木がマーガレットの覚醒臓器に入る場面を回想しているわけですが、今回はなにげに時間や場所が行ったり来たり、せわしなく動いています。しかし混乱することなく、むしろ集中して観ることが出来たのは、やはりテンポが良いためでしょうか。

「自分のことより他人のこと」な植木をずばずばっと言いさばいて、しかもさらりと「心配するこっちの身にもなれっての」などと言ってしまう森あいがスペシャルに可愛いです。そして、その台詞を聞いて、困ったようなばつが悪いような表情をしている植木も良い良い。
 正直この時点で「あ、今週は大丈夫」と思いました。何って、演出と作画。
 キャラクターがちゃんとキャラクターの感情に則って「演技」をしているようなら大丈夫、ですから。

 森を走る森あいに戻り。「いま、自分にできることをやる」って、いい台詞ですよなあ。それをなかなか実行に移せないのが、世の中ってものですが。

 場面変わって、アノンと対峙する佐野・鈴子・バン・ディエゴスター。束になってかかってもまるで歯が立たない、のを考えてみると、先週の李崩がいかに強かったかが分かりますが。
 ところで、バンとディエゴスターは、この局面でいい役回りを振られていて、ちょいとおいしいところ取りですね。キルノートンにはかなわないかもですが。
 マグネティック(略)と、生きた見えない神器を繰り出す前振りが出た時には(これ原作には無い場面でした)かなーりいいところさらって行っちゃうのかとハラハラ。
 というかマグネティ(略)、派手なポーズもあって、てっきり出してくれるものと思い、テレビの前でひとりで「おい待てマジかぁぁぁ」と声に出して突っ込んでしまいました……。

 一方、森あいとキルノートンの邂逅。
 訳も明かさずメガネ好きにしてくれって言われたら、そらまあ変態に見えるかもしんない(笑)。ここはまた、森あい@川上とも子さんの声のひっくり返りっぷりがナイス演技。
 それにつけても、この土壇場に、こんなおもしろげな場面をつっこんでしまう「うえきの法則」の作品世界が大好きだー。

 しかしキルノートンの過去は意外にも重いもので。「才」は賜わりものでありながら、負担になることもありえるというのは、実は「うえきの法則」という作品上では結構目新しい切り口で、ゆえに単なる思いつきの不幸な過去話とは違った重みがちゃんとあります。
 でも行き着くところがぶりっ娘ポーズってのは、考えたら負けなのか!

 ちなみに原作ではこの過去エピソードがまずキルノートンの独白の形で入ってから、メガネ好きにしてくれと頼む場面へと繋がっていました。
 原作での、シリアス→ページをめくったら超ギャグシーンへ、という展開も良かったのですが、アニメでのシーン付け足し場面順番入れ替えも、また別種のカタルシスを生み出していて、なかなかに良かったのではないかと思います。
 そして最大の違いは、実はメガネ好きにしていない、というくだり。原作では普通に「メガネ好きにして連れてきた」となっていましたから。
 何だかキルノートンの株が上がりまくり、フォローされまくり(そしてあいちんGJ)で普通に感動話になっていて。若干驚きましたが、自然な流れだし、洗脳ではないということでキルノートンの決意をより汲み取っているしで、これはナイスな補完でした。一歩間違えば恥ずかしくてしょーがない話になってしまいそうではありますがっ。

 ……それでも結果は、速攻終了。な、わけですが。
 南無南無。

◇Bパート
 二時間をかけて、九ツ星神器を習得。
 間髪を入れず十ツ星の修行に。小さなやりとりですが、マーガレットと植木の会話がいい味出しています。

 一方、いい味出すどころじゃないキルノートン(笑)。ある意味最高においしい役どころではあるんですが。

 キルノートン離脱、しかもアノンがいずれにせよ無駄だ、と言葉で追い討ちをかける中、全身震えながらも、植木が来てくれることを信じ、告げる森あいが、ここは可愛いよりも格好良いです。
 盲目的な信頼ではなく、ここまでの仲間としての絆あっての信頼。であるからこそ、佐野や鈴子達にも、立ち上がる力を与える。

 そして再開されるアノンとのバトル。
 皆で一丸となって立ち向かう様、それでも圧倒される様子が、きっちり動きでもって描かれていて、感情移入度もひとしお。さりげなく鈴子をかばっているバンとディエゴスター(原作では佐野&鈴子をかばっていたんだけどね……?)が、いい漢っぷりを見せていたりして。
 ……だがしかし鈴子への触手もどきの波花は、ちょいとサービス過剰ですよ。イエローカード。

 とか言いつつも固唾を呑んで見守り、このアクションシーンは面白かったんですがしかし、アノンの台詞「8時間40分か」が微妙に浮いてしまったのは残念でした。
 本来、それくらいの時間、戦い続けていたはずなんですねこの場面。しかし切れ目なくアニメにしてしまった為に、突然の時間経過に「???」となってしまった人も居るのではないでしょうか。

 まあ、ここからの展開を観た後だと、些末事と思えてしまいますけれども。

 四人が倒れ伏し、無傷のアノンが、いよいよ森あいに手を伸ばす。
 語られるアノンの”夢”。

 ……あああ、もう、全然だめだ私。アニメで声にしての台詞を聞くまで解らなかったー!
 アノンにとってこの四次選考は「夢へと至る道」だから、戦いの舞台の名前を「道」にしたのか、そうか……気づくの遅すぎだ自分。

 アノンの語る夢――まっさらな「道」。
 夢、そのものよりも、アノンの狂気のほうが際立って見えます。福山潤さんの演技の素晴らしさもさることながら、描かれた表情の小さな動きが、アノンというキャラクターを雄弁に物語っていて、見応えがありました。
 そういえばアノンは初登場の時も、表情がすごく良かったっけ。「アノン」の姿での登場場面は少ないのに、強い印象を残しているのは、ひとえに表情の強さと、声の演技の力に尽きると思います。
 最初に見たときはげげっと思ったピンク色の髪も、今ではむしろこれ以外のどの色でもハマらない、と思えるようになった……。

 アノンの進むべき道には、不要なもの。ゆえにか、投げ棄てられる森あい。
 瞬間、すべての音が消え、アノンの夢の成就を祝うかのように昇る朝日――それを見て、「夜明けか」と呟くアノンの、いっそ穏やかな優しい声の響きに、寒気を覚える。

 けれど、朝日の中から現れたのは。

 ここで「No Regret」は、原作既読者のみならずオープニングを観た人、きちんと観込んでいた人であれば、かなりの割合で予想できていたかと思いますが、それでもなおかつ燃えてしまう不思議。
 いやむしろ、予想ではなく期待していたから尚更、なのでしょうか。
 飛び来る植木の表情、受け止めての旋回、そして森あいの泣き笑いの可愛いこと健気なこと。
 眼精疲労の目に沁みますことよ……。

 さて、ここから始まる本当のファイナル・バトル。
 来週と再来週。いわゆるひとつの「刮目して待て」ってヤツです。

 まだありますよ――最大級の隠し玉が。ひとつならず、いくつも。

【スタッフ】
脚本:荒木憲一
絵コンテ:中山ひばり
演出:孫承季
総作画監督・作画監督:堀越久美子

【ゲストキャラ】
マーガレット:池田秀一
キルノートン:千葉進歩
ディエゴスター:大川透
バン:竹本英史
ナビ獣:櫻井理絵

【原作コミックス該当箇所】
第149話 それぞれの想い(16巻)
第150話 死ぬなよ(16巻)
第48話「第四次選考の法則」
2006年03月06日 (月) 23:59 | 編集
 アバンのあまりの長さに某アニメを思い出しました。などと言ってみる感想初っ端。
 またしても放映前日の更新で申し訳ありません。そしてダイジェスト版(パートわけ無し)です……。しかしダイジェスト版とか言いつつ、文章量は対して変わっていないような気もするわけですけれど。

 明日こそは放映日に感想更新できますように、と願いつつ。むしろ自分に誓いつつ。

 ええと、ゆっくりじっくり進んでくれるのは良いのですが、盛り上がりに向けて取っておいた尺が、逆に余ってしまうってのはどうかと。
 あるいは制作のほうで余裕が無かったのかもしれませんが……作画酷かったなー。

 話はずれるのですが、私の場合、整った絵で書けているもの、止め絵が高レベルなものは「絵が綺麗」「作画が綺麗」、整ってはいなくても型にはまらない意味での「上手い絵」で描かれていて、きっちり動画が追いつき、アニメート――動きが高レベルなものは「動きが良い」「作画が良い」と言っています。
(「動画が良い」という言い回しは、ちょっと用語の使い方が違うと思うので)

 通常の「うえき」の場合、前者の「作画の綺麗さ」は一定以上の水準を保っていますが、後者の「作画の良さ」はごく稀にしか味わえないのが、ちょっと残念。
 しかし、今日の「うえき」は、どっちの意味でも残念な出来だったのが悲しい。
 まあ、最終回へ向けてのタメだと思って、次週以降を楽しみにしておきます。

 内容の方は、次回へと続くつなぎの展開に加えて、李崩が出たよ→退場したよ。
 ……なんてかわいそうすぎる李崩。
 アクション作画のへぼへぼっぷりにも泣けました。せっかくオリジナルの展開も入れ込んで、バトルでの活躍の比重を上げてあるのに。
 まあ、その追加要素が、ことごとく微妙だったのも確かですが(笑)。
 普通に良作画で体術バトルをやって、なおかつアノンには体術だけの戦いでも叶わない、って方が個人的には燃えたのになあ。アノンに神器を使わせるというのもまあ、李崩の強さを押し出す方法のひとつではありますけれど。ちょっと安易な気がします。

 ここで注釈。原作終盤について、微妙な情報になりますが。
 慌しい「打ち切り」ではないのですが、おそらくある程度の猶予つきで終了通達を受けての「円満終了」だったのではないか、との説が有力です。十週なり、二十週なり。サンデーはそういう事例が数多く見られますので。
 李崩の扱いはそのあおりを食らってのものではないかと、個人的には推測しています。根拠としてWEBサンデーのまんが家バックステージ福地翼Vol.6を上げておきますです。

 ……しかし、李崩とか某あの人とか、かなしいことになっちゃったキャラも確かにいますが、結果として終盤の展開のテンションは凄いことになったので、必要悪とでも思っておきます……残念ではあるけれど。
 多分李崩については、もっと活躍の予定、張っておいた伏線があったのではないかと思えるので、尚更。

 李崩V.S.アノン戦と並行して、他のキャラクターそれぞれのスタンス、行動が描かれ。
 バロウチームの描写は、微妙にディエゴスターの渋さがプラスされていたのがポイント高く。キルノートン先生の冷静な語り口もときめきプラス(って見るところが違う)。バロウの葛藤はどう転ぶか。
 ヒデヨシは逃亡。ここまで潔い逃亡ってのも、ある意味お見事ですが、これで終わるはずも無いという予感はありますね、うん。

 そして、マーガレット。
 植木と対峙しての圧倒的な強さが、かなり格好良いです。……作画も李崩V.S.アノンパートよりはマシだったし。
 展開獣バージョンのマーガレットが、やけに男前に見えてしまったのも好印象。メタモルフォーゼする場面もアニメとして観ていて面白かった。

 ここで、「未来」というキーワードをいくたびか使って、心情をあらわし、また神との対決が重要な転回点になっていたことを浮かび上がらせています。
 神様、ちゃんと果たすべき仕事を果たしたんだなあ。と、しみじみ。

 ラストは佐野&鈴子に、バン&ディエゴスターが参戦して、アノンとの対決へ。ここで、三次選考での対戦相手同士を持ってきたところが、お約束だけど燃えます。
 しかしアノンは強敵。正念場、どう見せてくれるものか。

 予告を見る限り、作画は「綺麗」という意味においては復調傾向でしょうか。あとは動きのほうなんですが……。
 泣いても笑ってもあと三話。カウントダウンしてしまう自分が淋しい。

 むしろお祭り気分で、笑って迎えたいです。はい。

【スタッフ】
脚本:鈴木雅嗣
絵コンテ:飯島正勝
演出:関田修
総作画監督:堀越久美子
作画監督:新井淳

【ゲストキャラ】
神様:小杉十郎太
マーガレット:池田秀一
神補佐:沢村真希
バロウ:河原木志穂
キルノートン:千葉進歩
ディエゴスター:大川透
バン:竹本英史

【原作コミックス該当箇所】
第147話 四次選考開始!!(16巻)
第148話 マーガレットの謀(16巻)
第47話「神になったアノンの法則」
2006年02月27日 (月) 23:31 | 編集
 ここで流血規制解除かよ!

 ……良く分かりません、ディーン&テレ東クォリティ。まあ、この場面、血が流れないと不自然極まりないのは確かですが、それを言うならドグラマンション編の植木もかなりの不自然さだったしなあ。

 しかし血が流れていると、やっぱり緊迫感が段違いです。丸呑みシーンも含めて、普通にグロい&怖かったぞ。
 怖さのぶんだけ、盛り上がりまくりです。

 内容的には、いよいよ原作での最終巻、16巻部分へと突入。原作の二話分を、じっくり丁寧に描いていました。
 それだけではボリュームが足りないということで、膨らませたのが純バトル――神様とマーガレットの神器バトルの部分だった、というのが、なかなかナイスな選択。
 作画は未だ快調とは言いがたいですが(作画監督三人ってどんな状態なんだ……)、バトルの動きについては先週よりは良かったかな?

 それと、序盤の植木&森のシーンの植木のアップがどれもこれもツボヒットしてしまって、一人で転がっていたのはひみつだ。
 原作でも屈指の「いい表情」をしていた場面だけに、こっそりと期待していましたけれどね実は!

◇Aパート
 夜の植木&森あい。作品全体を通して、たった二度しかない森あいのメガネ装着姿が眼福です。
 そして、ファンの目を差し引いても、植木がとにかくよい表情。アップの笑顔がどれもこれも素晴らしかったと思うのです。
 最後の、穏やかな夜。それを暗示させる、お守りの授受。しかしお守りを渡す理由に、色気のカケラも無いのがまた逆に微笑ましいというか、すでに「うえき」という作品の特性ですね(笑)。
 神の加護と言われて、あの神様じゃあ……と、あいちんのツッコミも健在で、ライバルキャラ話&回想を挟んでも、変わらない馴染んだ空気がそこに。

 それぞれの前夜が、夜の静かな雰囲気のなかで描かれます。
 ヒデヨシの内省は、回想シーンの効果でとても気持ちに同化しやすく、知らず応援したくなります。回想シーンの使い方もまた上手かった。引き伸ばし感、だらだら感の無さにちょっと感心。名場面集的な構成が良かったのでしょうか。

 佐野と鈴子は何故に一緒に散歩しているんでしょう、と勘繰るよりも先に、鈴子はまだロベルトのことを引きずっていることが明らかに。
 ここもまた見事に色気のカケラも、予兆もない(笑)。しかし、ロベルトを取り戻してやると言う佐野は純粋に格好良く、笑顔で頷く鈴子は実にこう可愛く。微妙な距離感が、もどかしくも心地よい。

 けれど、静かな夜を裂いて、神とマーガレットのバトル。
 派手派手神器バトルと、泥臭い殴り合いの応酬が、なかなかに見応えありで。先週の駄目作画をやり直している感も、無きにしも非ずでしたが。
 ここは、いつにも増して音楽が良かったので、余計に盛り上がりました。何度も何度も書いたことですが、アニメ「うえきの法則」の大きな収穫のひとつは、やはりこの音楽にあると思うので。しみじみと。

 ひとつの共感に達した神様VSマーガレット戦。しかしそこに忍び入る、アノン。
 冒頭にも書きましたが、まず血が流れていることにたまげました。そして、痙攣する神様にも……。
 衝撃シーンでCMへ。きっつい引きです。

◇Bパート
 さらに血を飛び散らせるあたり、もうおなかいっぱい。
 アノンとマーガレットの間にある意識のずれ。アノンの、いわば造反。
 両断した神を揺さぶりながら呼ぶアノンの声、の、無邪気な邪悪さ(って矛盾してるんですが、こう表現するしか)が、また恐怖を煽る。さらに駄目押しの丸呑み。
 久々登場の斎賀みつきさんの演技に聞き惚れたこの辺りでした。

 亜神器・天地創造(テンソウ)の発動。
 ここもまた荘厳な音楽が良かったです。新しい、そして最後の戦いの舞台となる「道」を生み出すアノンの、(この時点で)金色の長い髪のなびく様もまた、重々しい雰囲気を生み出すのに一役買っていました。

 で、アノンが映写機を使って告知する場面。一言だけバロウに台詞があったのが嬉しかったり。欲を言うなら、李崩にも台詞は欲しかった気がしますが、ここはまあ原作通りだし、しょうがないか。

 アノンが告げる四次選考の開幕。
 しかしその内容は来週まで引っ張る模様。うーん、ゾクゾク。ドキドキ。します。

 次回からは、いよいよ第四次選考開始。
 まずは李崩が手合わせ、な訳ですが、他にも様々なキャラクターが立場・思惑入り乱れて動き始めます。
 あんな組み合わせ、こんな組み合わせ。
 ……ああ、楽しみ。

 っていうか、すでに感想らしい感想が書けなくなっています。だめだー思い入れが強すぎるってだめだー。

【スタッフ】
脚本:紅優
絵コンテ:中山ひばり
演出:松本剛
総作画監督:堀越久美子
作画監督:飯飼一幸/なかじまちゅうじ/辻美也子

【ゲストキャラ】
神様:小杉十郎太
マーガレット:池田秀一
植木春子:林原めぐみ
バロウ:河原木志穂

【原作コミックス該当箇所】
第145話 四次選考前夜(15巻)
第146話 アノンのルール(16巻)
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