*peridot
「うえきの法則」全般(アニメ版/漫画版)の感想ブログ。
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第39話「閉ざされた心の法則」
2005年12月26日 (月) 23:59 | 編集
 久々のリアルタイム視聴でした。しかしうっかりしてアバンを見逃してしまったり。まあ再見の楽しみが増えたのでいいか!
 で、期待のマリリン戦。

 原作では何度読み返してもぐっと来てしまうのです、このマリリンのエピソード。
 いわゆる「不幸な過去」ならこれまでにも山ほど出ているし、パターンとしては取り立てて珍しいものでも無いのに、なぜここまで感情に訴えるものがあるのか。
 それは、ひとえに演出力の向上によるものだと思うのですね。
 マリリンの心の内にあるものを見抜き、「戦わない」ことを選ぶ植木。幾度ものフラッシュバックを挟み込んで、少しずつほどかれていくマリリンの記憶。
 そして一気にあふれだす感情。

 原作者・福地翼先生が、バトルのみならず描写・演出面においても、ひとつの階梯を昇ったことを提示してくれるものでした。

 で、アニメにおいて、どれだけ表現してくれるのか、期待半分不安半分でおりましたが、絵コンテ・田頭しのぶ、演出・わたなべひろしに加え、原画陣にも力が入っており、満足の行く出来でした。
 っていうか原作を知っているだけに、途中でけっこう泣けてきてしまったのは秘密だ。

 結果だけを見るならば、マリリンの自滅で終わった肩透かしのバトルでしたが、ここで大事なのは戦闘そのものではなく、喚起される感情の重み。
 何を望むのか。何の為に戦うのか。
 ……って書いてみて気がついたけど、「Falco」の歌詞に近いものがあるなあ。テーマに沿っているという意味でも、あれはやはり名曲でした。

◇Aパート
 マシュー戦の後始末から。回想のマリリンチームの可愛らしさと、その後のマシューの涙、そして泣き顔を覆い隠すかのようにてのひらを顔に当てる仕草への一連の動きが、ぐぐっと感情を盛り上げています。
 それに呑まれず、マイペースの佐野がむしろほっとさせてくれる、ナイス効果。

 ゴーストのストライキは原作通りですが、ちょっと唐突。っていうかゴーストが点数を教えてくれることの前振りがカットされていたので、いきなり点数を要求する佐野に、そんな便利に使えていいのか? と思ってしまいそうな……あれ? カットされていなかったっけ?(軽く混乱中)どうせならマシューの手当てをして貰えない、ということの方にツッコミ入れて欲しかったかもなーと。

 場面は植木V.S.マリリンへ。
 壁にもたれている植木の、髪の覆いかぶさった横顔が何か良かった。というか、とにかくダメージを受けっぱなしの今回の植木ですが、使いまわしで無しに毎回ちゃんと「痛い演技」をつけてくれていたのがナイスです。いや痛いのはイヤだけど。でもナイス。

 電光石火(ライカ)で突き放そうとしたのを追いつかれて殴られた後、植木が立ち上がるシーンなどは、顔が見えないのに本当に格好良いなあと。でもって、ここ、背景を動かしながら立ち上がらせているのがちょっと面白くて、思わずビデオで二度、三度と見返してしまったり。良く使われる手法なんでしょうか?

 正直、前半の戦闘は、若干の引き伸ばし感と説明台詞の多さによるテンポの乱れは拭えなかったのですが、細々ととにかく無駄に動いているので、ほとんど気になりませんでした。アニメって楽しい。そういうこと。
 それに大体、ここで植木がえんえんと説明していることって、結局戦闘の結果には繋がっていないわけですから(笑)。
 ただ、注目すべきは、植木の「勝てる可能性」を示唆しているということ。カウンターを喰らわすことが出来たなら、マリリンが手負いということもあり、まっとうにバトルを続けていても、勝敗の行方は分からないもの(植木の勝利寄りで)になっていたでしょう。

 しかし、その一撃のチャンスを捨ててしまう植木。
 マリリンの拳に半ば隠された涙が、観る者をはっとさせ、そしてすれ違う瞬間、植木の拳がわずかに緩む……僅かな時間に詰め込まれた、見応えのある絵の数々。
 でもってマリリンの閉ざされた心を開く鍵である言葉、「本当は戦いたくない」でもって、前半は締めくくられます。

◇Bパート
 原作コミックスと見比べながら書いていて気がつきましたが、今回は原作二話ぶん。で、Aパートが124話、Bパートが125話と、きっちり前半後半で分かれていました。超速で飛ばしてきた「うえき」なので、なんだか物珍しい。

 戦いたくない奴とは、絶対に戦わないと告げる植木。
 これがつまり、マリリンへの赦しになっている。
 己の心を、記憶を封印して、望まざる戦いを続けてきたマリリンが、突然「戦わない」と宣言されてしまう、そのことによって。

 ちょっとここでお断りを。
 このブログの感想では、上記のようにいろいろと屁理屈をこねていますが、原作、もしくは脚本や演出の時点で、これらの筋や意味を全て意識して詰め込んであるとは、思っていません。
 ただ、作品としてノっている時に、無意識のうちにすべてが繋がることがある。それに対して、ファンの視点として、後付けにも似た補完をしているだけです。
 いや深い意味は無いですが、一度は書いておこうかなと思いまして。「信者視点」の一言で済ませれば、話は簡単ですけれど(笑)。

 閑話休題。
 ここらから、マリリンの表情の見えないカットがちょっと多めのような気がします。この後の回想シーンでは、マリリン視点の構図が多く使われているので、より入り込めるようにと意識しているのもあるのでしょうか。
 そして、マリリンのレベル2、発動。普通に格好良いアクションシーンで、思わず引き込まれました。この見せ場の作りっぷりには素直に敬服です。
 しかし、回想のフラッシュバックで緩急をつけて。このへんも上手いなあ。

 小さいマリリンにかぶさって流れはじめたインストVer.の「No Regret」から、マリリンが倒れるまでのシーンは、正直泣けます。
 作中にBGMとして使うには、前回の佐野戦の時といい、なかなかのハマり具合を見せてくれる曲だと思っています。
 すべてを思い出し、自分を騙していたことに気づいてしまったマリリン。その壊れる様、絶叫が、しかし物悲しい。晴れた空さえも、濁り、曇らせるほどに。

 でも救いは残っていて、それはやはり「仲間」という言葉で。
 植木がマリリンを背負って歩く場面、原作から大好きなんですが、音楽と相まって感動もひとしお、と思ったら!
 あのー、その止め絵は微妙なんですがーがーがー。
 ……なんだか、最後にオチをつけられてしまったような気分です(笑)。

 でもって次週への引きに、あいちんの「能力わかっちゃったかも」発言&いかにもな予告。この引きも原作そのまんま。しかも13巻最後のページだったので、原作を週刊orコミックスでリアルタイムに追っていた人は、さぞや悶々としたことでしょう。
 アニメで初見の人にも、この悶々をプレゼントってことでしょうか!

 っと、予告に、物凄くさりげなく出ていた放映時間変更のお知らせ。次週01/02(月)AM09:30より放映となります。
 どうぞご注意を。

 ちなみに私は帰省&旅行に出ますので、感想のアップは早くても01/09か、ひょっとしたらもう少しかかるかもしれません。
 ビデオ無事に録画できますように!

【スタッフ】
脚本:紅優
絵コンテ:田頭しのぶ
演出:わたなべひろし
総作画監督:堀越久美子
作画監督:原田峰文

【ゲストキャラ】
神様:小杉十郎太
マリリン:雪野五月
メモリー:茅原実里
バロン:銀河万丈
マシュー:三木眞一郎
マリリンの父:岡野伸八
仲間:三浦崇史
チンピラA:井上拓哉
チンピラB:中村雅人

【原作コミックス該当箇所】
第124話 楽しい?(13巻)
第125話 戦って!(13巻)
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